政治過程論は現代政治学の主流な方法論だ。多様な研究方法が、真理に到達し得るかどうかをよく論理的に議論した結果、政治過程論が主流であるとは、これが主だった政治学の研究方法だと認められたということだ。自然科学(理科)で科学的・実証的分析の方法論だった統計的手法を大いに持ち込んだものである。理想の政体、政体とは国家などの組織における政治体制、統治形態、支配者云々であって、それを考察する旧来の政治哲学や政治思想を政治学と呼んだ時代がまずあって、その後の政治過程論の出現を待って現実の統計が政治学研究に持ち込まれた。
1955年から1989年までの自民党(一党優位政党制:55年体制)は、中選挙区制(少ない得票率で当選、同一政党内で同士討ちにならないよう有権者を棲み分ける⇒良く言えば「草の根民主主義」、悪く言えば「金権政治」である)と関連が深いとされる。
1996年10月の衆議院議員総選挙は初の小選挙区比例代表並立制で執り行われた(その選挙で自民党は議席を伸ばした)。小選挙区制は、投票が議席に反映しない死票が多くなり、政党の得票数と獲得議席数のギャップがより顕著になった。